講談社ミステリーランド

x001it2004-09-29

「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」ってことで講談社が始めた“ミステリーランド”の第1回配本(って去年の夏なんやけど)島田荘司の『透明人間の納屋』を読んだ。字はデカイし総ルビやし,期待させたものの,中身はいつもの島田節。これを「少年少女のための」って言っちゃっていいのだろうか。いや,子供向けに手を抜けと言うてるわけではなくて,こういう社会派な要素というのは少年少女のためのミステリーに入れるものなのかという疑問が拭えない。本家本元,江戸川乱歩の少年探偵モノには社会派の要素なんて無くて,純粋に物語として面白くて,だから今でも読み継がれているんやと思うんやけど,この作品は10年経ったら誰も読まんのと違うか。それとも講談社は,乱歩に匹敵する少年探偵モノを作ろうということで始めたのではないのかしら。だとしたら狙いは何?というわけで,ちょいと首を傾げてるんやけど,同じく第1回配本の小野不由美『くらのかみ』を読むまでは判断を保留しておこう。

それにつけても今月号のマガジンZ,『仮面ライダーSPIRITS』の盛り上がり!1ヶ月待たされただけのことはあった!