案山子の村の殺人

今年度(おそらく)最後の有給休暇。天気も悪いし、一日家の中でグダグダ過ごす。時間の過ぎていくのが早くて悲しい。 楠谷佑『案山子の村の殺人』を面白く読んだ。帯にあるように「犯人は案山子?」なんて思う奴は絶対にいないだろうし、犯人の動機と手段に…

ゴジラ大解剖図鑑

オープンキャンパスのために滋賀県まで行ったんだが、霧が凄くて閉口した。しかし、こんなところに通う気なのか。周りには何もないし、そもそも湖西線はすぐ止まるぞ。て言うか、あの学力で受かるのか。 『ゴジラ大解剖図鑑 西川伸司が紐解く怪獣の深淵』は…

平成ストライク

『平成ストライク』を読んだ。あれもこれも平成だったのか~とは思ったものの、なんだかピンと来ない。私は昭和生まれだが、人生で最も長い時間を過ごしたのが平成だ。おそらく平成以上に長い時を過ごす元号はないだろう。でも、平成3年度に就職したので、…

不可逆少年

五十嵐律人『不可逆少年』、ちょっと甘めかな? と思いながらも面白く読んだ。最近、100万近くだまし取った小学生だの、美人局やって人殺す中学生だの、ろくでもない事件が連続して報道されてるけど、こんな奴らも更生の可能性を信じなきゃならんのかな、と…

ダイヤル7をまわす時

鳥山明の訃報にビックリの一日。自分が年取った証拠でもあるんだけど、最近の訃報は、ホントに衝撃が大きい。 泡坂妻夫の短編集『ダイヤル7をまわす時』。どれもこれも面白い。ハズレなしで、安心して読める。さすが泡坂妻夫。また、表紙のデザインがイイん…

創造元年1968

笠井潔と押井守の対談『創造元年1968』、理屈っぽいんだろうなぁとは覚悟していたが、まぁ甘ったれた年寄りの繰り言を聞かされるだけで、面白くもなんともない、不愉快な一冊だった。全共闘なんてやってた世代はバカに決まってるが、ここまで腐ってるとはな…

新世代ミステリ作家探訪 旋風編

若林踏編『新世代ミステリ作家探訪 旋風編』、前作を読んだ時も思ったけど、ホントにみんな若くて、読書体験なんか全然違うんで、何というか同じ国に生まれ育った人だと思えない。100年も経ったわけじゃないのに、ここまで変わるものなのだなぁ。それにして…

ラザロの迷宮

別に変な寝方をしてるわけじゃないのに、妙に腰が痛くて仕方ない。これが加齢か。嫌だなぁ、困るなぁ。 神永学『ラザロの迷宮』、あっちのパートが、ああいうことだったとは! とビックリしたものの、真犯人の見当は、かなり早い段階でついてしまう。まぁ、…

世界でいちばん透きとおった物語

杉井光『世界でいちばん透きとおった物語』、こっち系だったのか。なるほどなぁ。それならそれで「あとがきにかえて」の部分も、ちゃんとしてほしかったなぁ。て言うか、作中、京極夏彦を使うというのは、作品の命が短くなる気がするんだが、いいんだろうか。

優等生は探偵に向かない

ホリー・ジャクソン『優等生は探偵に向かない』、シリーズ第2弾で、意外と重い。チャイルドなんとかなんて話が突然出て来るんで、何それ? 最初の方からまぶしとけよ、って感じは否めないのだが、まぁ、ハードボイルドだと思う。第3弾を早く読みたい。早く…

名探偵のいけにえ

白井智之の本は二度と読まんぞと言っていた私だが、世間の評判が良すぎるのと、今度のはグロじゃないって誰かが言ってたので、『名探偵のいけにえ』を読んでみた。こういうのでいいんだよ、こういうので。かなり面白く読んだぞ。グロで不快なのは、もう書く…

ミステリ映像の最前線

なんとまぁ、このタイミングで、千街晶之『ミステリ映像の最前線 原作と映像の交叉光線(クロスライト)』 を読んだ。前作同様、見たことある作品の方が少なかったけど、興味深く読めた。三谷のクリスティは『黒井戸殺し』が好きなんで、それについて書いち…

ちぎれた鎖と光の切れ端

ニチレイの今川焼いちごみるく探してるんだけど、どこにもない……。 荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』は面白かった。前に読んだ『此の世の果ての殺人』がイマイチだった(お話はスッカリ忘れた)ので、ちょっと身構えてたんだが、これはなかなか。第二部…

或るスペイン岬の謎

柄刀一『或るスペイン岬の謎』は拍子抜けだったな。前作、ちょっと面白くなってきてたのに、トーンダウンしてた。それと、シリーズ最後に向けて、何か大仕掛けがあると思ってたのに、そんなもん全然なくて、ただ単にクイーンの国名シリーズを借りただけだっ…

魔女の原罪

職場の新年会。職場の宴会なんてのは何年ぶりだろうか。しかし宴会が好きではない私は、正直コロナ禍の頃の方が楽で良かったのだが……。で、ふぐを食いに行ったのだが、てっぴ、てっさ、焼きフグ、唐揚げ、鍋のフルコースで食べ応えがあった。でも、てっさも…

レモンと殺人鬼

くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』、面白かった。登場人物全員救いようがなくて、まぁ、あんまり楽しい話ではなかったけれど。解説書いてる瀧井朝世とかいう奴、ネタバラシしててムカついた。ネタバラシと言うほどのものではないのかも知れんが、その部分を知…

SF魂

小松左京『SF魂』を読んだ。小松作品は、ハヤカワ文庫の『日本SF傑作選2』に入ってた「地には平和を」「時の顔」「紙か髪か」「御先祖様万歳」「お召し」「物体O」「神への長い道」『継ぐのは誰か?』は読んでる。『果しなき流れの果に』も読んだ。『日本沈没…

光と嘘、真実と影

和田誠、森遊机『光と嘘、真実と影 市川崑監督作品を語る』は、まぁ大したことない本なんだけど、私の好きな映画監督のことだから読んでみた。好きだと言ったって、『ビルマの竪琴』(新旧両方)『穴』『炎上』『鍵』『おとうと』『黒い十人の女』『破戒』『…

探偵はぼっちじゃない

朝から医者に行ったり、息子を試合に送っていったりと、なんやかんや動いた。明日も動かにゃならん。三日間ゆっくりするつもりやったんやけどな。ゆっくりできるのは月曜だけかな。 坪田侑也『探偵はぼっちじゃない』は面白かった。二つのストーリーは、もう…

ゴールデンタイムの消費期限

やはり体調は思わしくない。鼻声だとも言われたし、風邪なのかしら。休みを取れたらいいのだが……。 斜線堂有紀『ゴールデンタイムの消費期限』は、ミステリだと思ってたら、そうじゃありませぬでした。それなりにスイスイと読めたけれど、才能も何もない平々…

世界の終わりのためのミステリ

出勤しようとしたら雪がちらついてやんの。初雪らしい。いやもう勘弁して。祝日出勤で、バスが減ってるから早起きで、それだけでもうんざりなのに、雪で寒さマシマシなんて酷すぎる。 逸木裕『世界の終わりのためのミステリ』は、興味深い設定ではあるものの…

13の理由

世間様は三連休らしいが、私は明日も仕事だ。1月になってから、職場に行っていないのは2日と今日だけ。なんなんだろう、これって。おまけに洗濯機が壊れたんで、また痛い出費がかさむ。 ジェイ・アッシャー『13の理由』は、なんとも微妙な読後感。すべては…

走馬灯交差点

中途半端な時間に中途半端に出勤しなきゃならんせいで、せっかくの休日をマトモに使えない。こういうのが一番困る。世間様と違って、三連休なんて気の利いたものも味わえないんだから、せめて休日はしっかり休ませてほしいもんだ。 西澤保彦『走馬灯交差点』…

その謎を解いてはいけない

大滝瓶太『その謎を解いてはいけない』は、なんだかよく分からん話だった。第1話は、まだ普通に読めた。しかし、後に行くにつれ、よく分からなくなってきて、最終話に至っては、一体何が言いたいのかサッパリ分からん。事件現場にバラまかれた手掛かりから…

逆転正義

車による送迎と読書と、ほんのちょっと出勤で終わった。年末年始休み、普通は6日あるんだが、5日だけ(去年は4日、一昨年は3日だった)で終わった。やっぱりあっという間だったなぁ。休んだなぁ、と実感するためには、やっぱり1か月は必要ではなかろう…

馬鹿みたいな話!

やっと休みらしく一日ダラダラしていられる日がやって来た。明日一日で休みは終わるのだなぁ。やっぱりあっという間だ。 辻真先『馬鹿みたいな話! 昭和36年のミステリ』は、さほど語ることもない内容。被害者の最期の行動が不可解すぎる。犯人が浅はかすぎ…

或るアメリカ銃の謎

朝からゴミ出しだの買い出しだので大忙しの一日。昔から思うことだけれど、年末年始って、そんなに張り切らなきゃならんことかね。いまだに、この感覚が分からん。 柄刀一『或るアメリカ銃の謎』も面白かった。一冊目はやたらと地味な印象が強かったけれど、…

或るギリシア棺の謎

クソ親父の年賀状を作らなきゃならんので急遽休みを取った。作ってほしけりゃ、もっと早く頼むのが筋だろう。しかも、母を通じてで、自分からは頼まない。そのくせ注文は多い。最低だ。腹立たしくて仕方ない。 柄刀一『或るギリシア棺の謎』、これはなかなか…

或るエジプト十字架の謎

何の予備知識もなく読んだ柄刀一『或るエジプト十字架の謎』。これがちゃんと「或るローマ帽子の謎」から始まる連作だということも知らなかった。探偵役の名前に見覚えがあるんだが、以前に何を読んだのかサッパリ覚えていない。で、本作だが、面白くないわ…

5A73

詠坂雄二『5A73』、やっぱりこの人は肌に合わん。過去の日記を見たら、こいつの本は二度と読まんとまで書いてあった。それすら忘れてて、謎の文字と死、ってんで島田荘司の『火刑都市』みたいなのを期待した私がバカだった。これをミステリとして宣伝してる…