かーなーり強い

デネブ

中山康樹の『マイルス・デイヴィス完全入門―ジャズのすべてがここにある』を読んだのだけれど,「完全入門」を謳うわりには内容が薄いというか軽いというか,なんだかなぁって感じなのである。これなら講談社現代新書の『マイルス・デイヴィス―ジャズを超えて』の方が読み応えがある。しかし同じ新書版で(前者はベスト新書)同じネタをちょっと表現だけ変えて出版するというのはあくどい商売ではあ〜りませんか。
◆同時に『名探偵の世紀―エラリー・クイーン,そしてライヴァルたち』(森英俊,山口雅也 編)を読んでたのだが,ミステリーとジャズというのは,その発展の仕方とかファンの受け止め方,受け入れ方とかがかなり似通っているのではないか。まぁ,ミステリー界にはジャズ界におけるマイルスのようなダントツに抜きん出た存在はいないけれど,例えば『エラリー・クイーン完全入門―ミステリーのすべてがここにある』ってタイトルの本があったって特に違和感は感じない。うむ,また『エラリー・クイーン パーフェクトガイド』(これは名著!)を読みたくなってきたぞ。