ジャズだけでなく，ミステリー離れも進んでいるのだ。ミステリーに限らず本を読む時間そのものが減ってるんやけど，どうも最近のミステリーって奴を楽しめなくなっているのだね。最近，北山猛邦の『「アリス・ミラー城」殺人事件』ってのを読んだのだけれど，これがどうもねぇ。＜以下ネタバレにつき部分的に伏字＞叙述トリックを使ってて，オチは萩尾望都の名作漫画のタイトルという作品なんやけどイマイチのれないのよねぇ。ところが，これが評判良くて，本格ミステリ・これがベストだ！って奴じゃ，その年のベスト１０に入ってるし，「北山がとうとう化けた！」とか言われてる。化けてこの程度なら化ける前は一体なんだったのかという気がするんやけど……。まぁ，とにかく，なんだ，世の中のトレンドって奴から，ことごとく外れていってるような気がするんだな，この頃。
