名探偵のままでいて

梅雨らしく雨がよく降った。どうにも鬱々として楽しまぬ今日この頃にふさわしい天気。 小西マサテル『名探偵のままでいて』は良かった。主人公に、ここまで過酷な過去を背負わせなくてもいいのに、とか思いもしたけれど、なかなかに楽しませてもらった。ただ…

未曾有の出来事

古畑任三郎の新作「一瞬の過ち」が読める『三谷幸喜のありふれた生活 (17) 未曾有の出来事』ではあるが、ぶっちゃけ、それほどのものでもない。まぁ、私はテレビシリーズでも「動く死体」がベスト、次が「死者からの伝言」、後は大したことないなんて思って…

新世代ミステリ作家探訪

今月は、土日ともに休みってのが1回しかないもんで、有給休暇でバランスを取ろうと、今日を休みにしたものの、何もすることがない。こう暑いと昼寝もできず、朝からひたすら読書。あっという間に3冊読み切っちゃって、つくづく休むのが下手だなぁと凹む。 …

探偵!ナイトスクープ アホの遺伝子

今朝は5時起きで息子を送り、そのまま出勤。よく働くなぁ、俺。まぁ、今日は早々に終わって、9時30分には帰宅できたからいいんだけれども。しかし、こう暑いと何もする気が起きない。電気代が怖くてエアコンもつけられないし、どうしたものやら。明日、…

ドールハウスの惨劇

どうも喉の痛みがひいてくれない。風邪の前兆だったら嫌だなぁ。 遠坂八重『ドールハウスの惨劇』は、面白く読むには読んだものの、なんだかちぐはぐ。事件と探偵役のキャラとの釣り合いが取れてないのかなぁ。それと、この表紙はないだろうと思う。

グッゲンハイムの謎

ロビン・スティーヴンス『グッゲンハイムの謎』は『ロンドン・アイの謎』の続編。といっても、前作の作者(シヴォーン・ダウド)がタイトルだけ考えて亡くなったから、まるごと別の人が書いてる。ダウドは「原案」になってるけど、タイトルと前作の登場人物…

ロンドン・アイの謎

朝から息子を学校へ送り、いったん帰宅してから、改めて出勤。昼過ぎに帰ってきて、買い物。今日はハードに働いた。 シヴォーン・ダウド『ロンドン・アイの謎』は面白かった。人間消失の謎は、まぁ謎って程のものではないので、すぐ分かる。でも、それ以外の…

スワン

『SWAN』って漫画が昔あったなぁ、というのはドーデモイイ話で、呉勝浩『スワン』は、なかなか面白かった。真相がどうのこうのって部分より、被害者は被害者らしくしてなきゃダメなのね、とか、そういった部分に考えさせられる作品。素朴に、純粋に、「実際…

JAZZ 100の扉 チャーリー・パーカーから大友良英まで

村井康司『JAZZ 100の扉 チャーリー・パーカーから大友良英まで』は、最近の(と言っても、もう10年も前の本だが)ジャズガイドにしては、読みやすくマトモな本。私がジャズを聴きだした頃に読んだ油井正一『ジャズCDベスト・セレクション』や岩浪洋三『JAZZ…

高島太一を殺したい五人

石持浅海『高島太一を殺したい五人』、面白く読むには読みましたが、真相はすぐに分かります。て言うか、分からない人っているんだろうか? なので、途中は飛ばし読みしてしまいました。こういう、ああでもないこうでもないってのを楽しむべき作品なんだろう…

道徳の時間

呉勝浩『道徳の時間』は、ぐいぐい読ませてはくれたけど、真相部分で拍子抜け。こんなだったら、現在の事件なんていらなくね? 第61回乱歩賞受賞作で、随分と大幅に修正して出版されたらしいけれど、それだったら受賞作とせず、惜しかったんで直して出しまし…

爆弾

フェイスブックを乗っ取られ、パスワードを勝手に変えられたのでログインもできず、何とかしようとしたがナントモできず、途方に暮れている。それ以外は本読んでDVD見て部屋の掃除して洗濯物干して終わった休日。な、休んだって、たかが知れてるんだよ。 …

月灯館殺人事件

息子のサッカーの試合を見に福知山まで行ったんだけど、雨は酷いわ審判も酷いわで踏んだり蹴ったりだった。て言うか、あんな雨で、グランドも水捌け最悪で沼みたいになってるのに試合しなきゃならんのかね。 北山猛邦『月灯館殺人事件』は、いくらなんでも、…

私の「ルパン三世」奮闘記: アニメ脚本物語

5月になった。この世には今日と明日を休んだら9連休って人がいるらしいが、どこの国の話なのやらって感じの私である。 飯岡順一『私の「ルパン三世」奮闘記: アニメ脚本物語』は、制作の裏話とか、今まで語られなかった秘話とか、そういうものを期待する人…

座席ナンバー7Aの恐怖

今朝も突如息子を送っていくことになったり、業務スーパーに買い物に行くことになったり、そんなこんなで一日が終わる。三連休なんて、実にあっという間だ。休んだ気もしない。もともと休みを満喫するのが苦手(というか、どうすればいいのか分からない)な…

プロジェクト・インソムニア

朝からおかんの買い物のために車を出したり、息子を送っていくのに車を出したりで、なんやかんや働いていたら、あっという間に一日が終わった。自家製三連休の二日を消費してしまったわけで、なんとまぁ休みの時間の経つのは速すぎるんじゃないかね。 結城真…

爆発物処理班の遭遇したスピン

朝からタマゴの安売りに並びに行ったり、息子のクラブの保護者会に行ったりと、なんやかんや活躍した私。土日の休みなんて、あっという間に終わっちまう。 佐藤究『爆発物処理班の遭遇したスピン』は面白く読んだけど、表題作は、どう楽しめばいいのか戸惑う…

ゼロから分かる! 知れば知るほど、面白い ジャズ入門

久しぶりに醍醐の魂心家に行った、いまどきワンコインでラーメンなんか食えないから大行列。おいそれと外で飯を食うこともできないよ。 後藤雅洋『ゼロから分かる! 知れば知るほど、面白い ジャズ入門』は、想像どおりしょうもなかった。私は油井正一や岩浪…

クライム・クラブへようこそ

植草甚一『クライム・クラブへようこそ』を読んだんだが、どうもJ.Jおじさんの文章というのには、読んでてもノレないところがある。ドーデモイイことが、ただタラタラと書いてあるだけという印象しかない。エッセイって、誰が書いてもそういうもんだと思うん…

夏休みの空欄探し

年度替わりでバタバタして、気忙しくて疲れる。ただでさえ春は嫌いだってのに、どうもダルくていかん。 似鳥鶏『夏休みの空欄探し』は、主人公に肩入れし過ぎた。54歳なんだぜ、俺。だもんで、あのラストが悲しすぎた。甘ちゃんだのご都合主義だの何と言われ…

事件は終わった

雲一つない青空、桜は満開。何が悲しくて仕事なんぞしなきゃならんのか。年度替わりで滅茶苦茶忙しい。バカバカしくてやってられない。 降田天『事件は終わった』は良かった。トテモいい作品だと思う。なんかこう、明日も生きていこうと思わせてくれる作品だ…

シン・YMO イエロー・マジック・オーケストラ・クロニクル1978~1993

おそらくは今年度最後になる有給休暇。平野神社の桜を見に行ったくらいで、特に何もせずに終了。 田中雄二『シン・YMO イエロー・マジック・オーケストラ・クロニクル1978~1993』は、分厚いわ、中身は三段組みだわで、年寄りにはキツいボリューム。テクノバ…

ジャズアルバム大全

雨の中、朝一番で息子を車で送っていき、帰ってきたらプリキュアが終わりかけ、このままライダー見ようかなと思ったら、卵が安い店に行きたいから車を出せと言われた。確かになぁ、タマゴ高いもんなぁ(卵に限らんけどね)。 佐藤達哉『ジャズアルバム大全』…

方舟

夕木春央『方舟』は面白かった。ぶっちゃけ犯人はすぐ分かるけど、眼目はそこではない。しかし、この犯人、いくらなんでも頭が良すぎないか。気になると言えば気になるけど、そんなのドーデモイイくらいに絶望しかない作品。しかしなんだなぁ、面白かったけ…

お前の罪を自白しろ

真保裕一『お前の罪を自白しろ』は、どうも評価に困る。一気に読めはしたものの、面白かったという感想が出てこない。どこをどう読んでも安倍内閣の話なのに、結末にカタルシスはないし、誘拐犯の件にしたって、意外性も何もないというか、ドーデモイイとし…

銀色の国

逸木裕『銀色の国』を読んだ。私も自殺を考えたことがある。鬱病で倒れて、ベランダから飛び降りようかなどと考えながら窓の外ばかり眺めていた。そんなとき、ジャズ聴きのオフ会があるので参加しませんかと誘われた。ジャズの知識やらなんやら、明らかに私…

録音された誘拐

イイ天気だ。お出かけ日和なのはわかっているが、どうも気分が落ち込んでいて、何をするのも億劫だ。出かけると金を使わざるを得ない局面もあるだろうし。とか思いながら、とりあえず軽く散歩に出た。そろそろ着る服を考えないと、昼間は少し暑い。 阿津川辰…

俺ではない炎上

浅倉秋成『俺ではない炎上』は面白かったなぁ。久々に満足感のある読書だった。あの手を使ってくるような小説だとは思ってなかったので、すっかり油断していた。いやぁ、面白かったです。 随分と暖かくなり、帰りに歩いていると、少し汗ばむようになったので…

仕掛島

東川篤哉『仕掛島』は、なんでそんなにギャグを入れなきゃならないの? というところに引っかかった。そのギャグが生きていればいいのだろうけれど、実に寒い。ストーリーから見て全然生きていない。むしろ邪魔。これを面白がる感性を、私は持ち合わせていな…

にごりの月に誘われ

なんという自堕落。せっかくの三連休だというのに、ただゴロゴロして終わらせてしまった。まぁ、休みってのは、そういうもんだと言えばそのとおりなんだが、なんだかもったいないという気分もぬぐえない。しかし、貧乏人は、こうでもしないとなぁ……。 本城雅…