帰ってまいりました

◆オフ会なるものに初めて参加させてもらった。なにしろシャイでナイーヴなものだから,ネットで知り合って実際にお会いしたことがあるのはchinさんだけ(そして彼はその後消息を絶っている……)人生40年,ネット11年で初めての暴挙なのである。
◆東京は国立(“くにたち”と読む)でジャズのCDを大音量で聴こうではないかという近所迷惑な集まりだったのである。1次会はビルの5階で,2次会は閑静な高級住宅街。クラクションだのテレビだのがうるさいとか何とかで簡単に刺してくださる今日この頃,命に関わるイベントでした。楽しかったですよ。たまには外へ出かけてみるもんですねぇ。
◆当然初めてお会いする方ばっかりだったのですが,まぁこちらの勝手な予想をことごとく裏切る素顔の皆様!ジャズ好きな人というと,歳も考えずに長髪で,それを後ろで括ってて,髭も生やしたりなんかして,ジーパン穿いてタバコ吸いまくって栄養失調気味に頬もこけてて,昔は歩道の敷石を機動隊に投げてましたけど,今では人生投げてまんねんというような人を想像してたのだが,全然違いました。町で見かけてもジャズファンだとは気付かれません。あなたの隣にジャズファンが。都会って怖いですね。書き込みから想像するキャラなんて全然当てになりません。やっぱりネットの最大の魅力は匿名性だよなぁと改めて思いました。驚きその1:ねひつじさんが私の大学時代の友人にそっくりだった。驚きその2:当日差し入れられた日本酒が「醸し人九平次」だった(私行きつけの「わら家」で必ず飲むものです。近所のデカイ酒屋には置いてないのよね。なんでもフランスの三ツ星レストランでも供されているとか)。
◆しかし皆さんすごいのだ。何がすごいって大音量でジャズ聴きながら会話してるし(聞こえてるのか人の声?),しかも内容が「○○年の録音で,この頃来日していた○○のリズムセクションが云々かんぬん」なんてものなのだ。恐るべき知識量,記憶力。他人事ながら社会生活的にはOKなのだろうか。久しぶりに見ましたね,筋金入り純正のヲタクを。しかし昼の2時からビールだワインだ日本酒だって飲みようですから,本当に聞いてらしたのかどうかは分かりません。こういう愛すべき人たちを前に「実は,今後ジャズ裏口入学で,『ジャズ愛好家なんてよく言えば考古学者,悪く言えばネクロフィリア』なんてことを書こうと思ってるんですが」なんて口が裂けても言えません。それこそ刺されます。三枚に下ろされます。
◆今回の楽しみの一つにビジネスホテルに宿泊というのがあったんですが,これがもぉ想像を絶する安宿。さすがシングル一泊5,400円。大したもんでした。行ってみてください,立川のビジネスホテルクボタ。
高英男氏がお亡くなりになりました……先日の中丸氏,忌野氏(って書くとなんか変ね)に続いて……ご冥福をお祈りします。追悼ってことで皆で見よう『吸血鬼ゴケミドロ』と『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』!