京都は35度……

『私がデビューしたころ ミステリ作家51人の始まり』読了。「私はニートでした」とか「引きこもりでした」とかいうのばっかりで、少し暗くなる。作家を目指す人は、勇気づけられるんだろうけど、「うちの子には、こんな人生は歩んでほしくないなぁ」とも思う。それと、こういうエッセイを書ける人ってのは、ずいぶんと幸せな人なのだということも忘れちゃいかんね。

これに入っている菅浩江(この人のことは全然知らない。作品も読んだことはない)のエッセイに、今は亡きSF喫茶ソラリスの名が出てきた。懐かしい。西ノ京円町という、西大路通丸太町通の交差点北東側にあった。今ならJR円町駅が最寄りだが、当時は、そんな駅はなかった。家からも徒歩5分の位置。大学でSF&ミステリ研に入っていた私は、何回か行った。大学(立命館だ)からも近かったから、根城になっていたのだろう。もっとも、サークルだのクラブだのといった上下関係が鬱陶しい私は、中学からの友人と一緒に入っただけで、活動らしいことなど何もしていなかったが。そもそも、大学生って種族が嫌いだった。毎日フルに授業を入れていて、それに全部出て、夜はバイト、日曜も一日バイト、ワンレン・ボディコン、バブル真っ盛りの時代だったが、旅行もしなかったし、テニスもスキーもサーフィンもコンパもディスコも別世界の話だった。