真理

相武紗季

◆病欠になって4ヶ月が過ぎようとしている。最近になって,ようやくこの生活のリズムに慣れてきたようだ。て言うか,職場の人たちに申し訳ない,という気持ちが無くなった。心静かにゆったりと休んでいられる。それは先日書いた理不尽で不愉快な出来事のせいだ。あれのおかげで,所詮職場の人間て言うか他人なんぞ人間扱いする必要はないのだという真理に目覚めたのだ。申し訳ないなんて思った方が負けだ。
◆他人なんて勝手なものだ。自分に都合のいいことしか考えないし,そういうふうにしか行動しない。自分の得になることのためなら白を黒に塗り替えて平然としている。そのせいで他人がどんな迷惑や被害を受けようが関係ない。そのことがハッキリと分かったのだ。だとしたら,私だってそう行動して何が悪い。今までは良き人間たれという謎のモラルが私を縛り付けていたが,今や,そんなものに何の価値もないことが分かった。だから,これから私は自分勝手に行動する。そのせいで苦しむ人間がいても仕方がない。そいつは,そういう運命に生まれついたのだ。荒んだねぇ。