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『破邪大星ダンガイオー』というアニメをご存知かしら？１５〜６年前にＯＶＡで出たロボットアニメで全３巻。当時，私は何故か２巻までしか見てなかったのです。で，今回，レンタルビデオで３話を１本に収録したのを見つけたので懐かしくって借りてみました。まぁ，見なきゃ良かったって思いましたけど。１話は，まぁまぁ良かったのに２話で失速，３話なんて絵は汚いしストーリーは中途半端（何が「第１部完」やねん），おまけに音楽担当が渡辺宙明から知らん人に突如変更……なんて言うか商品としていかがなものか？という感じですな。

しかし，あの頃は変な熱気がありました。「オタク」が「オタク」らしく世間から白い目で見られ，しかし，昏い情熱と幾許かの誇りを持っていられた時代でした。白昼堂々「オタク」であることを公言でき，しかも世間がそれを笑って受け入れる現在，あの頃の雰囲気が何やら妙に懐かしい。しかし，ＯＶＡは同人誌を作るようなノリで乱発（『戦え！イクサー１』だの『学園特捜ヒカルオン』だの）されて，あっという間にジャンル自体衰退してしまった。推理小説の世界でも，講談社が仕掛けたいわゆる「新本格」も同じ道を辿ったわけで，やっぱり「オタク」は本質的に世間に定着できるものではないのだなぁ。