プルトニウム爆弾が消えた街

特捜最前線』第29話「プルトニウム爆弾が消えた街」。特捜初の前後編。長坂秀佳脚本だが、当初は「愛の刑事魂」路線だったはずなのに、こんな大層な話を書くとは、長坂は何を考えていたのだろう。いくら「爆弾の長坂」だって、原爆だぜ。とにかく、この緊迫感はただ事ではなく、警視総監でも警察庁長官でもなく、官房長官から直々に指令を受けてしまう神代課長。しかも部下には秘密にしろなんて無茶振りされて、悩みまくって非情に徹する二谷英明のインテリな佇まいじゃないと成立しない(これが石原裕次郎だったら、と思うと笑うしかない)ドラマ。官房長官役は中村伸郎。いろんな特撮映画で博士もやってるけど、テレビ版『白い巨塔』の東教授が印象深い。