心地よく秘密めいた場所

自粛騒ぎで露呈したのは、安倍内閣のバカっぷりだけでなく、テレビというメディアの凋落っぷりではなかろうか。情報はネットの方が早いし、ドラマだバラエティだといったものは、再放送の方が面白いし、実際、無くなっても全然困らんよな。業界の人たちは、もっと危機感を持った方がいい。

というわけで、読書する時間が増えた。でも、本屋も図書館も開いてないので、手持ちの古い奴を引っ張り出すことになり、エラリイ・クイーン最後の長編『心地よく秘密めいた場所』を何十年かぶりに再読。事件を出産になぞらえるだの、9にまつわる御託だの、そういうコケ脅しを取っ払えば、実にシンプルな話。事件そのものも、登場人物も、お粗末な出来と言わざるを得ない。これは新訳にしてほしいなんて思わないな。

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