ガメラ対大悪獣ギロン

『ガメラ対大悪獣ギロン』1969年(私の生まれた年だ!)公開のガメラシリーズ第5弾。天体観察が大好きなガキ二人組が、裏山に円盤が着陸したのを見て張り切ってお宅訪問した挙句、勝手にあちこち触りまくって宇宙へ出発。ジェット噴射なのに宇宙も飛べるガメラを振り切り、太陽の裏側にある第10番惑星に到着。そこでは安いパビリオンみたいな建物を背景に、全身銀色宇宙ギャオスと頭が出刃包丁という宇宙一スパルタンなギロンが、スプラッタ対決を演じていた。宇宙ギャオスがバラバラに切り刻まれ、首チョンパまでされたのをニコニコ笑って見物したガキ二人は、これまた安い衣装のケバいネーチャン二人に遭遇。自分たちのことを「花のように美しい」とか自己紹介するネーチャン、実はガキの脳みそ食って地球の知識を得ようとする「人食い人種」だったのだ。ところが、例によって、あちこち触りまくってたら、ギロンが勝手に暴れだしたり、やっとこさ到着したガメラが暴れまわったりで、パビリオンは全壊、ネーチャンも死んじまって、めでたしめでたし。ガメラはガキ向けになってからの方が味わい深いんだが、本作も大村崑だのイーデス・ハンソンだのという謎の大阪テイストを盛り込みつつ、非常にいい加減な話の後で、妙に教訓めいたことをガキが棒読みで話すなど、滋味あふれる出来で大笑い。こういうの、夜中に見ると格別なんだよなぁ。

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