光市母子殺害事件,判決下る

◆今日,広島高裁で,ひとつの正義が実現された。誠に喜ばしいことである。最高裁が差し戻した時点で分かっていた展開ではあるが,それでも,やっぱり喜ばしいことである。今の法務大臣は,前任者と違って,自らの責務というものを承知している人なので,さっさと執行しちゃってほしい。弁護団は即刻上告したらしいが,どこまで遺族を苦しめれば気が済むのか。
◆遺族,というか被害者の旦那さんでありパパさんであるあの人はホントにえらいと思う。あんなこと,並の人間にできることではない。私があの人の立場なら,裁判なんかどーでもいいから,この手で八つ裂きにしてやる。生まれてきたことを後悔するほどの目にあわせてやる。大抵の人がそう思うだろうに,あの人は実に理性的に冷静に対応している。心中にはものすごい葛藤があると思う。それなのに,あの態度。頭が下がる。正義のあり方というものを全国民に啓蒙したと思う。今日という日まで,本当に辛かったと思う。全国民が「本当に良く頑張りましたね」と心の中で思っている。
◆死刑判決が下ったからといって,遺族の生活が明るくなることはない。どんな判決が出たところで,あの人が帰っていくのは,無惨に,理不尽に幸福を奪われた孤独な場所だ。その心中,察するに余りある。せめて,今日の判決が,あの人の重い荷物を少しでも軽くできたらいいのに,と思う。