ついてねぇ

森下千里

◆昨日は出勤時間に地下鉄が止まって余計な出費を強いられるし,今日は外勤した途端に土砂降りになるしで実についてない。さて,植草甚一だが,やっぱりダメだった。とにかく読みにくいんだもの。せっかく借りてきて,貴重な時間を費やして読んだのに,これまたついてない。
◆読みにくいのは独特の活字を使ってる晶文社のせいかと思ったけれど,天下の名著『黄色い部屋はいかに改装されたか?』も同じ晶文社なんだから,活字のせいではない。確かに古臭くて読みにくい字体ではあるけれど,あれはあれで味がある。春陽堂の乱歩文庫みたいなもんだね。同じ乱歩でも,一般的には読みやすいはずの光文社文庫になったら雰囲気ぶち壊しで読めたもんじゃないし,内容に似合う活字ってのはありますからな。