復職カウントダウン

堀北真希

◆早いもんで,私が仕事を休みだしてから1年近く経った。この間,焦燥,罪悪感,不安,緊張,恐怖その他もろもろのマイナス方向のことをいろいろ考えてきた。症状自体はさすがに改善の方向には向かっている。何しろ最初は体が全然動かなかったし,顔の表情は完全に死んでいましたから,休んだだけのことはあると言っていいでしょう。しかし,気持ちはやっぱり完全回復に至っておらず,例えば「明日から出勤ね」なんて言われても出来るはずはない。いや,いつかは復職しなきゃいけないんだから「はずはない」なんて言っててはいかんのだけれど,こっちにも心の準備ってものがありますからね。
◆そんなわけで,復職なんて本当に出来るのだろうか,いつ頃からなら可能だろうか,出勤して再度倒れたりしないだろうかなんてことをうじうじ考えていましたが,いよいよ10月1日付をもって復職という線で各種作業を進めることとなりました。各種なんて言ったって,私のすることは今までどおり薬飲んで寝てリラックス方法を編み出して,ってだけなんですが。作業をするのは職場の方ね,空きポストはどこか〜とか探すんです。さすがに「また倒れてしまいましてん,あきまへんわ〜」なんて戯言が通用するはずもないので,今からかなりプレッシャーがかかっている。医者は「100%の保証なんて誰にもできないが,現時点の症状等を見ていると,10月1日復職は充分可能であり,その後また倒れる可能性は低い」と見立ててくれているので,私としてはそれを信じるしかないのだが。それにしても強烈なプレッシャーだ。本当に大丈夫だろうか?
◆そんな思いを胸に秘め,明日から家内の実家に行ってきます。孫の顔を見せにね。これはこれで気が重い。