デブとボケ爺

島田奈美

◆連日,日本一のデブ兄弟の話で盛り上がってるようだが,これほど興味の湧かない話もない。どーでもいいという言葉がもったいないほどにドーデモイイ。火種を掘り起こしてきては煽るだけ煽っといて「早く仲良くなって欲しいですね」なんてぬかす低脳どもの面なんぞも見たくはない。「ここは一発,遺産を賭けた大一番が見たいですね」とかなんとか言ってやれ。不謹慎か。いや,そもそも,あんなニュース流してるのが不謹慎なんだから,この際やっちゃえ。
◆こっちのニュースの方が面白いぞ。“著名人が母校の小学生に授業するNHKの番組「課外授業〜ようこそ先輩〜」で,誤った学校を母校と紹介していたことが分かった。建築家,荒川修作(68)の母校を名古屋市立瑞穂小学校と紹介したが,実際には隣の同市立御劒(みつるぎ)小学校だった。NHK広報局によると荒川氏の記憶違いが原因。瑞穂小では,番組の企画段階で卒業者名簿を調べたが,当該年度の卒業者名簿が無くなっており,確認できなかったという。渡辺正明校長は「本人が卒業生ですと言うので,それ以上調べられなかった。子供たちが傷つかないか心配だが,結果的に収録の中で荒川さんと会えるなど貴重な体験ができたと思う」と話した。荒川さんは「確かに私の勘違いだったが,このような勘違いを批判する日本社会の性質はおかしい。NHKには本当に感謝している」と話している”……すごい話だ。要約すると,実は大して有名でもない(有名なら卒業名簿がなくても卒業生か確認できるっての)ボケ老人が世間を振り回したってことなのだが。「生徒さんたちにすまない」とか言うのならともかく,なんと日本社会を批判なんて大それたことを言い,挙句の果てはNHKに感謝だって。そりゃ実は有名でもない爺にしてみりゃ,スポットを当ててくれたNHKは神様みたいなもんだわな。こんな奴の作った家には住みたくないね。