黒龍荘の惨劇

今日も今日とて、朝一番からボンクラ二人に脳ミソを沸騰させられて、心底疲れた。ああいう低脳が社会人でございますと生きていられるというのは、そこだけ聞くと「いい世の中だなぁ」なんてなもんなのかも知れんが、そのせいで被害にあっている真っ当な人間には何の救済もないというのが、実にやり切れない。

岡田秀文『黒龍荘の惨劇』読了。古き良き探偵小説っぽく始って、血みどろの見立て殺人が連続するという外連味あふれまくりの趣向、しかも、えげつない真相と、なかなかの素材が揃っているのに……。解決編の、あの味気なさはなんだ?何故、その真相に思い至ったのか?どこにヒントがあったのか?というような、(私が欲しいと思う)ミステリとしてのお楽しみが全然ない。「わかったぞ」って言われて「こういうことだったのです」って一方的にしゃべられて、ただそれだけってんじゃあなぁ……。

アガサ・クリスティ『マギンティ夫人は死んだ』読了。クリスティ文庫は、活字が大きくて助かる。お話は、まぁ、別にどうというものではない。霜月蒼は、なぜ褒めてたんだっけ?