七河迦南

七河迦南『七つの海を照らす星』、『アルバトロスは羽ばたかない』読了。例の「教えて千街サン!」で知った本。あれで紹介されてなければ、絶対手に取ることはなかったと思うが、あまりの面白さに一気読みしてしまった。日常の謎系は飽き飽きしてたんやけど、「教えて千街サン!」になら騙されてみるか、と手に取ったら、これが大当たり。「本書(『アルバトロスは羽ばたかない』)から読んでも問題ないつくりになっているとはいえ、出来れば先に『七つの海を照らす星』を読んでいただきたい」と書いてあったが、いやいや、絶対、その順に読むべきだ。『七つの海を照らす星』では、巻末の鮎川哲也賞の選評で少し冷めるけれど、そこを無視して、『アルバトロスは羽ばたかない』に進めば、至福の時が待っている。明日も仕事やと言うのに、こんな時間になってしまったではないか。私は、ここに描かれたような施設ではないけれど、子供たちを相手に仕事をしていたことがあるので、余計にグッとくるものがある。思わず後日譚が載ってるという短編集『空耳の森』を図書館で予約。