すべて閣下の仕業

古畑任三郎』傑作選が好評だったようで(そりゃそうだろう)、更に再放送するらしい。「しゃべりすぎた男」、「今、甦る死」、「さよなら、DJ」、「笑わない女」、「赤か、青か」、「忙しすぎる殺人者」、「しばしのお別れ」、「完全すぎた殺人」、「雲の中の死」、「最後の事件」の10本ということで、これまたなかなか渋いセレクト。ただし関東ローカル。なんなんだろうなぁ、この差は。今はろくな番組がないんだから、関西でもバンバン再放送してくれりゃいいのに。

再放送はされないけれど「すべて閣下の仕業」は、かなり出来がイイ。後期の作品にもかかわらず、この完成度は見事。「古い友人に会う」のゲストだった津川雅彦を、こんな重要な役(犯人ではない、念の為)で再登場させるのは、なんかビミョーな感じもするけれど、西園寺どころか今泉も出てこない、花田は出るけどいらんことはしないという設定とか、赤い洗面器の話がギャグとしてだけでなく見事な伏線になっているところとか、いろいろ素晴らしい。初期作品に匹敵する傑作だと思う。エンディングのキャスト&スタッフロールのフォントが、いつもと違ったのが気に入らないだけ。

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