のらくろ上等兵

寝る前に本とじ箱入り布表紙の『のらくろ上等兵』復刻版を、ちびちびと読んでいる。ず~っと引きの画面でアップなんぞなく、擬音だの集中線だのといったものもない、マンガじゃなくて絵画だろというような代物なのだが、なんだか妙に落ち着く。布表紙で箱入りってのを見ていると、あぁ、文化だなぁ、なんて気すらする。こういうのは電子書籍じゃ味わえない。物体として所有することが何より大事だ。野良犬が、おいらもいっちょ名を上げようってんで、軍隊に入り、なんやかんやで出世していくという話が、今時どうなのって気もするが、そりゃ、そういう時代に書かれたんだから、そういうもんとして楽しまなきゃならんよね。

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