1973年の東映ポルノ『やさぐれ姐御伝 総括リンチ』。監督は石井輝男。
神戸へやってきた猪の鹿お蝶こと池玲子は、麻薬の運び屋に間違えられるわ、殺人の濡れ衣を着せられるわ、まぁ大変。いろいろ探りを入れてみると、女スリに麻薬の運び屋をさせたのはいいけれど、麻薬をあそこに隠させていたもので、取り出す時に股裂きになっちゃって殺しちゃったらしい。酷い話だなぁ。で、女スリ達と手を組んだ玲子は、麻薬の取引現場に乗り込んで、すっぽんぽんで大暴れするのでした。
総括リンチなんてタイトルだけど、学生運動とは何の関係もない。素っ裸でチャンバラ乱闘、これがやりたかっただけなんだろうなぁと思う。ポルノ女優だから仕方ないけど、池玲子のルックスが微妙すぎて、エロい気分にも浸れない。バカバカしいシーンはたくさんあるけれど、展開自体はバカバカしいわけでもない(ヤクザの娘が殺されるシーンなんて重苦しくて見てられない)ので笑えるわけでもない。こういう映画って、どういう消費の仕方をすればいいのだろうか。