華麗なる追跡

志穂美悦ちゃん主演『華麗なる追跡』1975年作品。監督は鈴木則文。華麗なるカーレーサー悦ちゃんの裏の顔は秘密諜報員。探し求めた父の仇の情報が入ったので、ギャンブラーやらお茶汲み婆さんなどに変装しながら調査を続けるが、親友の裏切りにあって、協力者だった兄妹は惨殺されてしまう。怒りに燃える悦ちゃんの逆転なるか!?

悦ちゃんが七変化で大活躍、要は多羅尾伴内をやらせたかったのだが、結局、『女必殺拳』シリーズになってしまった華麗なる失敗作。途中、マッハ文朱も出てきて、アクションはもちろん、悦ちゃんよりはるかに上手い歌も披露する(さすがスタ誕出身)が、見事にフェードアウトしてしまい、ストーリー上はいなくても構わない扱い。協力者の兄妹の扱いも惨すぎて、ちょっと目も当てられない。父の仇なんて設定はやめて、七変化の悦ちゃんが、調査の途中で知り合ったマッハ文朱とコンビを組んで、甲賀幻妖斎や鉄の爪をやっつける明朗アクションに徹すれば良かったのに。七変化も、お茶汲み婆とか、せむし婆とか、せっかくの美人が台無しのじゃなく、もっとゴージャスなのが見たかったなぁ。実にもったいない。

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