帝都探偵大戦(芦辺拓)

名探偵版『怪獣総進撃』芦辺拓の『帝都探偵大戦』。出てくる探偵がゴジラ級ではなく、良くてバラゴン、あとはキングシーサーといったレベルで、なんとも地味。地味なら地味なりに、帆村荘六ジェットジャガーみたいな活躍を見せてくれるのかと思いきや、全員が顔出し程度でおしまい。オールスター総登場の娯楽作品にもなりきれていない失敗作。事件そのものも、よく分からないし、解決のカタルシスも、ほとんどない。せめて「明智小五郎対金田一耕助」並みにできていればなぁ。昨今の我が国の状況を憂いて書いたんだろうなぁと思わないでもないけれど、それにしては薄っぺらすぎるし。

f:id:x001it:20181207200654j:plain