『緊急取調室』が終わった。天海祐希の演技がカクカクしすぎてつらいが、中村静香は可愛いなぁといったドラマだったが、最終回の尻すぼみっぷりには愕然。て言うか、殺人の実行犯の最期には全然説得力ないし、あの管理官だって片棒担いでたくせに、何事もなかった顔して、よくもまぁ(って言うか、なんで天海は普通に受け入れてるわけ?)で、脚本がボロボロだな。天海の旦那、眞島秀和が警察の闇に触れたせいで殺された、ここまではいい。しかし、怪しい動きを見せていた草刈正雄の刑事部長がラスボスだったというのでは、あまりにも芸がない。いや、芸がないなんてレベルではなく、劇中で天海が指摘していたように、天海を辞職させないようにしていた理由が分からない。草刈の人間的な迷いだというのでは、あまりにも説得力がない。それに、天海の考え方もよく分からない。天海は、旦那殺害の実行犯には激しい憎しみを抱いていたのに、草刈と田中哲司の監理官に対しては、それほどでもないように見える。旦那を殺させたことを知っていた田中と、これまでと同様に接しているラストシーンを見ると、こいつは頭がおかしいのではないかとすら思える。どう考えても、キャラ設定から何から、全部が破綻している。田中は、実は草刈の命を受け、そして眞島の遺志を継いで、事件の真相を密かに追っていた。ところが天海が一人で捜査していることを知り、このままでは天海の命も危ないと思ったため、天海を守るべく、草刈に働きかけてキントリに異動させ、監視下に置いた。最終的に、警察の大掃除のために草刈が自爆テロを仕掛けて退職、引き続き警察の大掃除を続ける田中達、で終わり。草刈や田中を怪しげに演出していたのはミスリード。本来は、こういう具合に進む予定ではなかったのか。要は、警察の闇を引き受けるラスボスを出し忘れたという脚本家のミスではなかったのか。劇中でも、本丸は警視総監みたいなことが言われていたのだから、警視総監の秘書、更には広報や情報管理を所管する総務部長を最初から出しておいて、こいつをラスボスにしておけば不自然じゃなかったのではないか。他にも、「緊急取調室を作ったのは真相解明するためじゃなく真相を作るため」という草刈の台詞の真意も説明されないままだし、あんまりちゃんと考えて書いてなかったのではないか、井上由美子という脚本家は。この人の経歴をwikiで見たが、これまでも大した作品は書いてませんでしたね。
『科捜研の女』の最終回の方がはるかに見応えがあったぞ。あっちはあっちでキャストに全く魅力のないドラマだが。
上七軒の萬春が店仕舞いするらしい。西陣の人がよく通う上七軒だが、なにしろ高いので、ここんところ客足も減ってたんやろな。昔は親父もよく行ってた(上七軒は木屋町だの祇園だのと違ってヤクザがいないから安心らしい)し、土産に買ってくるカツサンドは絶品なのだよ。めちゃめちゃ高いけどな。上七軒も寂れる一方やな。これも時代かねぇ。