いつか街で会ったなら


◆一人で休息できる時間がないのは良くない,と神経科医に言われた。お医者さんは時間ができると一人で散歩してコーヒーを飲みに行くらしい。それに引き換え私ときたら,平日は仕事行って帰ってきて飯食って息子を風呂に入れて息子を寝かしつけたら私も寝る時間。休日は家族の買物のための運転手兼荷物持ち。こないだ買ったCD,まだ一枚も聞けてない(て言うか封も開けてない)。余暇が豊富だと思って役所に入ったのに,これじゃいけねぇなぁ(ちなみに明後日は公務員の採用試験だが,考え直すなら今のうちだぞ諸君。)。それじゃあってんで,休日に老舗ジャズ喫茶YAMATOYAさんに通ってみようかな,とも考えたのだが……
◆一度行ったことはあるのだが,ドアを開けた途端,店長さんを取り囲む常連さんたちが「じろっ」と一睨み。あれは嫌だね。客を追い返しているようなもんだ。まぁ,独占欲は理解できるし,余所者ウェルカムには簡単にはならないんでしょうけどね。でも,それだけじゃない。そもそも私はコーヒーを飲まない。コーヒー牛乳なら飲むし,コーヒーの香りも好きだけど,求めて飲みたいとは思わない。どっちかっつーと,でっかいパフェの方がいい。この時点で既にジャズ喫茶の客に向いてないのがハッキリした。
◆そして,もうひとつ。あの大音量を我慢できない。うるさい。パチンコ屋じゃないんだから,もうちょっと音量を落として,優雅な空間を演出してほしい……とかなんとか思うのだが,これってジャズファンが言う台詞じゃないな。今まで自分を変態で外道なジャズファンだと思ってたが,実はジャズファンですらないんじゃないか。私が求めてるのは,ゆったり落ち着ける時空間を演出するBGMであって,やれ神がかりの演奏だの,スピリチュアルがどうしたこうしたなんて代物ではないのだ。単にBGMに相応しい音楽というと,ジャズが最も役に立つジャンルだったということなのだ(ヴォーカルものを聞かないのも,この辺りに理由が……?)。う〜む,これはちょいと自分でも考え込んでしまう問題だなぁ。